中編からのつづき。
感想
・端末について
若干分厚いということを除けばとてもいいと思う。
カラーバリエーション6種類あるし、カメラ、SDカード、NFC搭載と2万円という価格なのに一通りの機能が使えるのが素晴らしい。
勿論カメラの性能はお世辞にもいいとは言えないし、液晶の発色も微妙、CPUはシングルコアだし、メモリも512MBしかない。
とは言え、動作がもたついたりすることも今のところはないのでコレで十分かと。
低スペックながらも一通り機能が搭載しているのでWindows Phoneを試しに使ってみたい人、あるいは開発のテスト機が欲しい人にオススメ。
個人的なことだけどディスプレイが3.8インチなのも良し。
HTC One を買っといて言うのもなんだけど、やっぱり4インチ前後が持ちやすくて扱いやすい。
カメラボタン長押しですぐに撮影出来るのは何気に良い機能だと思う。
反面、検索ボタンによる検索がBing限定なのが使いづらくて困る。
自分が気付かないだけで何処かに設定があるのだろうか?そもそもOS側の仕様なのだろうか?
PCと接続すると今流行り(?)のMTP(メディア転送プロトコル)で接続される。
MTPは好きな接続方法なんだけど、MacとLinuxが面倒なんだよなぁ…。
それとWindows Phone 7.xの時は Zune で端末を管理していたけど、
Windows Phone 8からは Windows Phone アプリ というそのまんまの名称のアプリで管理する模様。
ストアアプリ版
ぶっちゃけ使い方がわからない。
デスクトップ版
Mac版
iTunesもなんだけど、こういう管理アプリってあまり使わなかったりする。
バックアップするのには楽ちんなので月一くらいで同期取るくらいかな?
・Windows Phone OS について
OSそのものの出来は精良。
Microsoftが伊達にOSでご飯食べているわけじゃないことがよく判る。
前述の通りLumia 620は低スペックな端末だけど、Androidみたいにカクつくことはまず無くサクサク動く(AndroidはDalvikを何とかして!)。
タイルベースの見やすいホーム画面。
たんなるアプリのショートカットというわけではなく、AndroidのウィジェットやiOSのバッヂみたいに様々な情報を表示出来るのが秀逸。
Windows Phone 8から(正確には7.8から)はタイルサイズも変えられるようになったので格段に使いやすさがアップ。
People
Microsoft アカウント(旧 Windows Live ID)、Facebook、TwitterなどのSNSや連絡帳を統合して扱えるようにするアプリケーション。
その中にルームという機能があり、ルームに参加したメンバー同士でカレンダー、メモ、フォトなどを共有したりチャットを行える。
とても便利そうなんだけど何せ招待する相手(というかWindows Phoneを持っている人)がいなくて…。
それとWindows Phone 8からスクリーンショットが撮れるようになりました!
WIndowsボタン + 電源ボタンで撮れます。
昔のAndroidもそうだったんだけど、なんでスクリーンショットの撮影を制限するのかが謎。
名前の通り子供に端末を渡すときに使用する機能。
これがONになっている間はロック画面の右側にキッズコーナーが設けられ、予め使用許可したアプリのみが表示される。
別に渡す相手が子供じゃなくても手軽にアクセス可能なアプリを制限できるので色々と使えそう。
なかなか気の利いたアプリ。
ストレージチェック
一目でどのアプリがどのくらい容量使っているのか判るので使いやすい。
特にアプリそのもののサイズとアプリが使用しているデータサイズを一覧出来るのがGood!
Office標準搭載
画面サイズが小さいのでドキュメントを作成するのは辛いけど、ちょっとした確認には結構使える。
通知関連とバックグランド動作
かなり弱いです。
通知センターは無いし、バックグラウンドでの動作が制限されているみたいでリアルタイムで通知されたりタイルに反映されない。
通知センターに関してはWindows Phone 8.1(仮)で搭載されるとのことなので期待。
アプリ間連携
これもかなり弱い。
後述するけど絶対的なアプリ数が少ない上にアプリ間の連携が弱いので、上手くやりたいことが出来ない!というシーンがしばしばあって困る。
Nokia Maps
日本未サポートのためかなり酷い。
Google Maps(gMaps Pro)で秋葉原を表示。
Nokia Maps(HERE Maps)で大体同じ場所を表示。
見事にまっさら。
これだけど本当に同じような場所を表示しているのかわからないので
航空写真も追加。
Internet Explorer
Windows PhoneはiOSと同じく指定のHTMLレンダリングエンジンしか使用出来ないので、
事実上どのブラウザもInternet Explorer(で使用しているTrident)を使うことになる。
ところが、Windows Phoneのシェアが少ない所為かろくに対応されてなくてInternet Explorerで見ると悲惨なことになることが多々ある。
Windows Phone 8のInternet Explorerで見たAmazon。
AndroidのGoogle Chromeで見たAmazon。
Windows PhoneやInternet Explorerが悪いってわけじゃないんだけど、使用出来るエンジンを制限している以上はこの結果に対して非常に残念としか言いようが無い。
・Windows Phone ストアについて
今のところ必要最低限という感じでアプリの絶対数は少ない。
ひとまず Twitter、Evernote、Tumblr、Foursquare、Adobe Readerは公式アプリがあるとして
Googleアプリ一式やFacebook、Dropbox、Instagramなどは公式アプリが存在しません。
需要が高いFacebook、YoutubeアプリはMicrosoft自ら作ってます。
あとは日本で販売している端末がないので日本むけのアプリが非常に少ない。
それとWindows Phone 7.xで使用してたアプリがWindows Phone 8だと対応していないというのがあって泣きそう。
Microsoftなので互換性には期待してたんだけどね。
最後に
色々と欠点はあるけれど、それを踏まえた上でLumia 620という端末もWindows PhoneというOSも気に入っています。
ただ、iOSやAndroidに1周どころか2周くらい遅れているのにもかかわらず、アップデートの頻度がゆったりしているのは何とかしてもらいたい。
断片化を防ぐためにいろいろと大変なんだと思うけど、このままだと一向に追い上げられる気がしない。
キラーアプリ、キラーコンテンツ不在というのも結構痛い。
もう一つ、一開発者から言わせてもらうとWindows 8のストアアプリと出来るだけUI コントロールのAPIを共通にしてもらいたい。
Windows 8のストアアプリとWindows Phoneアプリは見た目が似ているのでコントロールセットも同じと思いきや、異なる名前空間と型でそれぞれに提供されている。
この所為で非常にもどかしいというか気持ち悪い感じにコーディングしなくちゃいけないのでWindows Phone 9(仮)には改善されていることに期待してます。
とまあ3つの記事にわけて長々と書いてきたわけですが、iOSやAndroidに飽きてきた人 Windows Phone はどうですか?
今なら2万円(正確には送料とかあって2.5万円くらい)で楽しめるのオススメです。